ブログ

ブログ

トップ > ブログ > 記事詳細

2026.08.10

認知症の家族がグループホームを嫌がる理由|安心できる声かけと対応

認知症の家族がグループホームを嫌がる理由|安心できる声かけと対応

認知症のある家族にグループホームを勧めても、本人が強く嫌がり話が進まず、戸惑うご家族は少なくありません。入居への拒否は認知症では自然な反応であり、力ずくの説得はかえって関係をこじらせます。

大切なのは、嫌がる理由を理解したうえで、安心を伝える声かけと段階的な準備を少しずつ重ねることです。本人の気持ちに寄り添いながら周囲の支援も借りれば、納得しやすい道筋が見えてくることも多いのです。

1. 認知症の方がグループホームを嫌がるのはなぜか

認知症 グループホーム 嫌がる

1.1 住み慣れた自宅を離れる不安から嫌がるケース

認知症 グループホーム 嫌がる

認知症の方がグループホームを嫌がる背景で最も多いのは、住み慣れた自宅を離れることへの不安です。記憶や判断が不確かになるほど、慣れた環境は安心の拠りどころになります。

具体的には、次のような気持ちが拒否につながりやすくなります。

  • 長年暮らした家や庭への強い愛着

  • 家具の配置や毎日の生活リズムが変わる戸惑い

  • 近所づきあいや慣れた地域から離れる寂しさ

こうした不安は、本人が言葉にできないまま「行きたくない」という拒否だけが表に出てくることもあります。嫌がる背景には、環境の変化そのものへの恐れがあると受け止めると、家族の関わり方も変わってきます。まずは気持ちの中身を想像するところから始めたいところです。

1.2 認知症であることを受け入れづらい気持ち

認知症 グループホーム 嫌がる

グループホームへの拒否には、自分が認知症であると認めたくない気持ちも影響しています。物忘れや失敗が増えても、それを老化や体調のせいだと考え、病気として受け止めきれない方は少なくありません。

グループホームは認知症のある方が暮らす場所です。入居を勧められること自体が「自分は認知症だと決めつけられた」という受け取り方につながり、強い反発を招く場合があります。

本人にとっては、これまで築いてきた自立や役割が失われるように感じられるのかもしれません。家族が良かれと思って口にした一言が、かえってプライドを傷つけてしまうこともあります。拒否の裏には、自分らしさを守りたい気持ちがあると理解しておくと、無用な衝突を避けやすくなります。

1.3 「今のままで困っていない」と感じている感覚

「今のままで困っていない」という感覚も、入居を嫌がる大きな理由になります。認知症では自分の状態を客観的にとらえる力が低下しやすく、周囲が心配するほど本人は不便を感じていないことがあります。

家族から見れば火の消し忘れや服薬の乱れが心配でも、本人の記憶には残っていません。困った場面を覚えていなければ、支援が必要だという実感も生まれにくくなります。

その結果、家族と本人のあいだで危機感に大きな差が生まれます。この差を埋めようと正論で説得しても、本人は「なぜ責められるのか」と感じ、話し合いがかみ合わなくなりがちです。まずは認識のずれがある前提で関わることが、次の一歩につながります。

2. グループホームを嫌がるときに家族が持ちたい考え方

2.1 入居を嫌がるのは自然な反応だと受け止める

グループホームを嫌がるのは、多くの家庭で見られる自然な反応です。誰であっても、住まいや暮らし方が大きく変わる場面では不安を感じます。認知症があればなおのこと、その不安は強く出やすくなります。

拒否されると、家族は「自分の伝え方が悪かった」「見捨てるようで申し訳ない」と落ち込みがちです。しかし嫌がること自体は失敗ではありません。

大事なのは、一度の拒否で結論を急がない姿勢です。嫌がるのは当たり前という前提に立つだけで、家族の焦りは和らぎます。時間をかけて向き合う心づもりが、結果として本人の納得を引き出しやすくします。

2.2 家族だけで説得しようとしないための相談先

グループホームの入居は、家族だけで説得しようとしないことが大切です。身内の言葉ほど感情がぶつかりやすく、冷静な話し合いになりにくいためです。

第三者の力を借りたいときは、次のような相手が頼りになります。

  • ケアマネジャー

  • かかりつけの主治医

  • グループホームの職員

  • 地域包括支援センターの相談員

ケアマネジャーは介護全体の見通しを一緒に立ててくれます。主治医は本人が信頼を寄せていることが多く、専門家としての言葉は届きやすいものです。家族以外の声を間に入れることで、本人も冷静に受け止めやすくなります。まずは身近な相談先に現状を伝えることから始めてみてください。

2.3 家族自身の負担を抱え込まないための工夫

介護を続けるうえで、家族自身が負担を抱え込まないことも欠かせません。介護する側に余裕がないと、本人の拒否に感情的に反応しやすくなり、関係が悪くなる悪循環に陥りかねません。

一人で背負わず、家族やきょうだいで役割を分けることが助けになります。仕事や自分の生活の時間を確保することも、後ろめたく思う必要はありません。

介護は数か月で終わるとは限らず、長く続くことも珍しくありません。だからこそ、支える側が心身をすり減らしすぎない工夫が求められます。相談先や介護サービスを早めに頼り、休む時間を意識して持つことが、結果的に本人への穏やかな関わりにつながります。

実際に、SNS上でも次のような声が見られます。

SNSの声

介護は家族だけで抱え込まず、ケアマネジャーや地域包括支援センターなどの相談先を早めに活用することが大切です。

出典: X(@takuya_hyon)

3. 認知症の方がグループホームを嫌がるときの声かけと対応

3.1 認知症の方が安心しやすい声かけの工夫

嫌がる方への声かけは、正しさを説くより安心を伝えることを優先します。理屈で説得しようとするほど、本人は追い詰められた気持ちになりやすいためです。

安心につながる声かけには、次のような形があります。

  • 「一緒に考えていこう」と歩調を合わせる言葉

  • 「困ったときはいつでも相談できるよ」と伝える言葉

  • 「まずは見学だけしてみない」と選択を委ねる言葉

命令や決定を押しつけるのではなく、本人が自分で選べる余地を残すことがポイントです。決めるのは本人だと感じてもらうことで、警戒が和らぎます。同じ内容でも、伝え方ひとつで受け止め方は大きく変わってきます。

3.2 否定や急かす言葉を避けるやりとり

声かけでは、否定や急かす言葉を避けることが関係を保つ土台になります。「そんなこと言わないで」「早く決めて」といった言葉は、本人の不安をあおるだけで前に進みません。

感情がぶつかってしまう日もあるはずです。強く言い返してしまったときは、無理にその場で結論を出そうとせず、一度話題を切り替えるほうが賢明です。

認知症の方は会話の内容を忘れても、責められた不快な感情は残りやすいとされています。だからこそ、穏やかな雰囲気を保つ関わりが積み重ねとして効いてきます。うまくいかない日があっても、翌日また落ち着いて向き合えば十分です。焦らず関係を続けることを優先しましょう。

3.3 ケアマネジャーやグループホームの職員に協力を得る

グループホームへの入居を進めるときは、専門職の協力を得ると話が動きやすくなります。それぞれ相談できる内容が異なるため、役割を分けて頼るのが効果的です。

相談先ごとに、次のような内容を任せられます。

  • ケアマネジャーへの入居先探しや手続きの相談

  • 職員への本人の様子や不安点の共有

  • 主治医への心身の状態や適した環境の確認

ケアマネジャーは施設選びから契約までの流れを整理してくれます。施設の職員は見学や体験入居の場面で、本人が安心できる関わり方を工夫してくれます。家族と専門職が情報を共有することで、本人に合った対応を組み立てやすくなります。抱え込まず、早めに相談の輪を広げておきたいところです。

4. グループホーム入居に向けた準備の進め方

4.1 グループホーム入居に向けた段階的な準備の進め方

グループホームの入居は、いきなり決めるのではなく段階を踏んで進めると無理がありません。準備の流れを見通しておくと、家族の不安も減ります。

一般的には、次の順序で進めます。

  1. 認知症や介護保険サービスの情報を集める

  2. 通いやすさや雰囲気から候補施設を絞る

  3. ケアマネジャーに現状と希望を相談する

  4. 気になる施設に見学を申し込む

  5. 必要に応じて体験入居を検討する

この順序は、家族が情報を持ったうえで本人と話し合うための土台になります。準備を分けて進めることで、一つひとつの判断に集中できます。あわてて契約を急がず、各段階で立ち止まって考える余裕を持ちましょう。

4.2 デイサービスやショートステイで外での過ごし方に慣れる

いきなりの入居が難しい場合は、デイサービスやショートステイから始める方法があります。家以外の場所で過ごす経験を少しずつ重ねることで、環境の変化への抵抗が和らぐことが期待できます。

デイサービスは日帰りで通い、ショートステイは数日単位で宿泊します。短い時間から外での生活に触れられるため、本人の負担も比較的小さく済みます。

こうした経験を通じて、本人が「家の外でも安心して過ごせた」と感じられれば、入居への心理的なハードルは下がりやすくなります。家族にとっても、本人がどんな環境で落ち着くのかを知る機会になります。段階的な慣らしは、入居後の生活を見据えた準備にもなるのです。

4.3 見学や体験入居で本人の反応を確かめる

見学や体験入居は、資料だけでは分からない実際の雰囲気を確かめる貴重な機会です。本人の反応を直接見られる点でも意味があります。

見学時には、次の点に注目してみてください。

  • 職員と入居者のやりとりの雰囲気

  • 居室や共用スペースの清潔さ

  • 食事やレクリエーションの内容

  • 本人の表情や落ち着き具合

とくに本人がその場でどう過ごすかは、相性を見極める手がかりになります。本人の様子をよく観察することで、家族だけでは気づけない安心材料や不安点が見えてきます。可能であれば複数の施設を比べ、納得できる場所を選びたいところです。

5. グループホームとはどんな施設か

5.1 グループホームとはどんな介護施設か

グループホームは、認知症のある高齢者が少人数で共同生活を送る介護施設です。正式には認知症対応型共同生活介護と呼ばれ、家庭に近い環境で暮らせる点に特徴があります。

他の介護施設との違いを整理すると、次のようになります。

施設種別

主な対象

特徴

グループホーム

認知症のある高齢者

少人数で家庭的に暮らす

特別養護老人ホーム

要介護度の高い高齢者

長期の生活介護が中心

介護老人保健施設

在宅復帰を目指す高齢者

リハビリと医療的ケア

有料老人ホーム

幅広い高齢者

施設ごとにサービスが多様

実際に、ネット上でもこうした疑問の声が見られます。

ネット上の声

グループホーム、サービス付き高齢者向け住宅、住宅型有料老人ホームなどの違いやメリット、デメリットを教えてください

出典: Yahoo!知恵袋

こうして比べると、グループホームは規模の小ささと家庭的な雰囲気に強みがあると分かります。施設選びでは、本人の状態と暮らし方の希望に合うかどうかを軸に考えるとよいでしょう。

5.2 認知症ケアに配慮した少人数での暮らし

グループホームの大きな特徴は、少人数で家庭的に暮らす環境です。1ユニットの定員はおおむね5人から9人程度とされ、顔なじみの関係が築きやすくなっています。

入居者は職員の支えを受けながら、洗濯物をたたむ、食事の準備を手伝うといった日常の役割を担います。できることを続けることは、本人の自信や落ち着きを支える関わりとして取り入れられています。

大規模な施設に比べて職員との距離が近く、一人ひとりのペースに合わせた関わりがしやすい点も特長です。認知症のある方にとって、慣れた顔ぶれと穏やかな日課は安心につながりやすいものです。家庭に近い暮らしを望むご家族に向いた選択肢と言えます。

5.3 グループホームに入居できる主な条件

グループホームへの入居には、いくつかの条件があります。誰でも入れるわけではなく、認知症のケアを目的とした施設だからです。

一般的な入居条件は次のとおりです。

  • 医師による認知症の診断があること

  • 要支援2または要介護1以上であること

  • 原則として、施設が所在する市区町村の住民が対象

  • 集団生活に大きな支障がないこと

同じ市区町村の住民が対象となるのは、地域密着型サービスに位置づけられているためです。条件の細かな運用は施設や自治体によって異なる場合があります。入居を検討する際は、早めに要件を確認しておくことで手続きがスムーズになります。まずはケアマネジャーや施設に問い合わせてみましょう。

5.4 施設への入居と認知症の進行に関する不安への向き合い方

「施設で暮らし始めると認知症が進むのではないか」という不安を抱くご家族は少なくありません。環境の変化が影響する可能性は指摘されるものの、進行の仕方には個人差が大きく、一概に断定できるものではありません。

大切なのは、入居後も家族との関わりを続けることです。面会や電話を通じて家族とのつながりが保たれることは、本人の安心を支える要素になると考えられています。

施設に任せきりにするのではなく、家族も暮らしの一部であり続ける姿勢が支えになります。職員と本人の様子を共有しながら、無理のない範囲で関わりを続けるとよいでしょう。不安を一人で抱え込まず、専門職に相談しながら向き合っていくことが現実的な向き合い方です。

6. 福島県大熊町の認知症グループホーム おおくま もみの木苑

6.1 認知症グループホームとしてのおおくま もみの木苑の特徴

おおくま もみの木苑は、福島県大熊町にある認知症高齢者向けのグループホームです。認知症のある方が、少人数の家庭的な環境で日常生活を送れるよう支えています。

主な特徴は次のとおりです。

  • 医療法人博順会が運営する認知症高齢者向けグループホーム

  • 医療・介護分野での経験を生かしながら、認知症のある方の生活を支える体制

  • 少人数で家庭的な環境のケア

  • セラピー犬との交流や季節の行事

運営法人が医療・介護の複数サービスを手がけているため、地域に根ざした体制で入居者を支えています。医療と介護が連携した環境は、認知症のある方を見守るうえで安心につながる点です。施設の考え方はおおくま もみの木苑でも紹介しています。

6.2 どんな悩みを持つご家族に向いているか

おおくま もみの木苑は、認知症のある家族の入居先を探しながら迷いを抱えるご家族に向いています。「本人が嫌がって話が進まない」「自宅での介護に限界を感じている」といった状況は、多くの家庭で起こります。

家族だけで抱え込むと、本人の拒否と自分たちの疲れの両方に押しつぶされそうになりがちです。そうしたとき、少人数で家庭的に過ごせる環境は、本人にとっても家族にとっても選択肢の一つになります。

見学や相談を通じて施設の雰囲気を知ることで、漠然とした不安が具体的な検討へと変わっていきます。まずは情報を集め、本人に合う場所かを見極めるところから始められます。施設の様子はおおくま もみの木苑で確認したうえで、気軽に相談してみてください。

6.3 施設の見学や相談を検討するときの流れ

見学や相談を考えるときは、手順を知っておくと動きやすくなります。まずは気になる点を整理し、問い合わせから始めるのが基本です。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. 入居に関して気になる点を整理する

  2. 電話やメールで問い合わせる

  3. 見学の日程を相談する

  4. 実際に足を運んで雰囲気を確かめる

受付の時間や申し込み方法は施設に直接確認するのが確実です。無理に決断を急ぐ必要はなく、まずは話を聞いてみる姿勢で十分です。見学は情報を集めるための一歩であり、その場で結論を出す場ではありません。疑問があれば遠慮せず問い合わせてみてください。

7. まとめ:認知症の方がグループホームを嫌がるときは焦らず対応しよう

認知症のある方がグループホームを嫌がるのは、自宅を離れる不安や、自分の状態を受け入れづらい気持ちなど、もっともな理由があってのことです。拒否は自然な反応であり、一度嫌がられたからといって諦める必要はありません。

家族だけで説得しようとせず、ケアマネジャーや主治医、施設の職員など第三者の力を借りることが前に進む助けになります。否定や急かす言葉を避け、安心を伝える声かけを重ねながら、デイサービスや見学、体験入居といった段階を踏んでいくとよいでしょう。

支える家族自身が負担を抱え込みすぎないことも、穏やかな関わりを続けるうえで欠かせません。嫌がる理由の一つひとつを理解し、本人の気持ちに寄り添う姿勢を土台に据えることが、遠回りのようでいて納得への近道になります。

入居を急いで決めるのではなく、本人の気持ちを尊重しながら、見学や相談を通じて納得できる環境を探していくことが大切です。焦って結論を急がず、小さな経験を積み重ねていくことが、本人の納得につながっていきます。入居先に迷ったときは、焦らず情報を集め、見学や相談から検討を始めてみてください。

認知症の家族が入居を嫌がるときは おおくま もみの木苑へ相談を

おおくま もみの木苑は、福島県大熊町で医療法人博順会が運営する認知症高齢者向けのグループホームです。少人数の家庭的な環境で入居者の日常を支え、医療と介護が連携した体制のもと、施設の見学や相談を受け付けています。

本人に合う場所かどうかを見極めるためにも、まずは施設の見学や相談から気軽に始めてみてください。

詳しくはこちら

文責:医療法人 博順会 もみの木苑

施設の入り口で見学者を笑顔で迎える写真

実際の生活の様子を 見学しませんか?

こちらでご紹介しているのは、もみの木苑の日常のほんの一部です。施設見学は随時受け付けております。ご自身の目で、スタッフの対応や施設の雰囲気をお確かめください。

[24時間受付] 相談・見学を申し込む
認知症の家族がグループホームを嫌がる理由|安心できる声かけと対応